くだものうつわとは
くだものの木でうつわをつくっています
さくらんぼ、ラ・フランス、りんご、柿、果物が豊富に採れる南東北の地で果物の木で作る器「くだものうつわ」が生まれます。
長い年月の間、たくさんの恵みをもたらし、いつしか役目を終える果樹。
本来なら、あとは朽ち果てるだけの果樹が、職人たちの永い時間をかけた丹念な手仕事により、ぬくもり溢れる器に生まれ変わります。
うつわの裏側にはそれぞれの木の名前をいれています。「りんご」「さくらんぼ」「ら・ふらんす」「かき」「くるみ」「くわ」「すもも」などです。スーパーの店先で並んでいるあの果物の木はこんな色をしていてすべすべとあたたかい。くだものの木を通して自然素材を身近に感じていただき、自然や環境に親しむきっかけになれば幸いです。
くだものの木がうつわになる工程がわかる工房
くだものうつわは、ひとつひとつ手づくりしています。
くだものの木はねじれたり反ったりすることが多く、職人は経験で木のクセをうまく使い分けてより良い製品を作っています。原木から完成まで全ての制作を工房で行っています。くだものの木がどのように製品に生まれ変わるのかがこの工房に来るとよくわかります。
危険な工具もありますのでいつでもというわけにはいきませんが、興味がある方はぜひ事前にご連絡の上、お立ち寄りください。
民家をリノベーションした工房とお店
くだものうつわの工房とお店は同じ敷地内にあります。民家をリノベーションした室内は木の香りが漂います。工房では製材の日はのこぎりの音が響きます。お店には完成した木工製品が並びます。出来上がった器はまったく同じものはないので、ひとつひとつ手に取ってじっくりお選びください。
■くだものうつわの実店舗の営業時間、アクセス方法、詳細については
「お店紹介」をご覧ください。
くだものを育む役目を終えたさくらんぼの木を再生
くだものうつわの製品は果物の一大産地でもある山形県上山市の工房で作られます。蔵王の山々のすそ野一帯に果樹園が広がる上山市。大切に育てた30年から40年を経た果樹は樹齢により役目を終えます。それらの木や伐採された枝や幹を使って木の食器を制作しています。やがて朽ちてしまうであろう果樹の木をうつわに生まれ変わらせるために職人の技術と手間を惜しまないモノづくりへの想いは欠かせません。
一筋縄ではいかない木のクセや歩留まり
果物の木は大木が少ないし、くるいがある木が多いので、乾燥させているあいだに曲がってしまうこともあります。歩留まりも悪いのでたくさんある丸太からわずかしか器を作ることはできません。
様々な木を組み合わせてつくる木の葉皿
様々なくだものの木を組み合わせてつくる木の葉皿は、端材を少なく有効活用して出来上がるくだものうつわの人気商品です。手間はとてもかかりますが、くだものの木の色や木目、やさしい感触など器として日常で使ってもらえることは作り手にとっても嬉しいことです。
葉っぱの葉脈のように仕上がる木の皿
木の自然な色や木目は個性豊かです。
それぞれの木の色の組み合わせで木の葉皿は出来上がります。
自然素材の温かみのある木の器です。
普段使いのお皿として使ってみてください。
ものつくりにかける想い
さくらんぼ、ラ・フランス・すもも・りんごなど果樹の木は色も木目もそれぞれ特徴があります。製品の裏に必ず使われた木の名前を入れています。その木はどんな木なのかを知ることで少しでも自然が身近に感じられ、環境に興味を持っていただく機会になれば幸いです。